ガンダムにおける悪堕ちの考察-その1-

ふと思い立ってガンダムの世界における悪堕ちというのを考察して、その内容をTwitterで流したのですが、折角だからブログの方にまとめてみようということになりました。
今回の記事は「ガンダムの世界ではこういう悪堕ちが妄想できる!」ではなくて「ガンダムの世界で実際あった悪堕ち紹介」がメインです。
そして女性メインです。

久しぶりに更新する記事が創作系の記事ではないのであれですが、もしよろしければ私の意見をご覧ください。
で、さらに申し訳ないんですが、書いているうちに収拾が付かなくなったので複数回に分けさせてください。

まずは「ガンダムの世界で悪堕ちに該当するキャラ①」からです。


○はじめに
ガンダムの世界といっても多岐に渡っています。

初代「機動戦士ガンダム」(1st)に始まり、現在では00(ダブルオー)やユニコーンガンダムなどですね。
1stやその次のZ(ゼータ)やZZ(ダブルゼータ)、F91、V(ヴィクトリー)などは「宇宙世紀ガンダム」と呼ばれており、すべて同じ世界の出来事とされています。

これに対し、G、W(ウイング)、XやSEED(以下:種)・SEED DESTINY(以下:種死)、00は「平成ガンダム」(まぁこの呼称も古いのですが)と呼ばれ、それぞれ別の世界の出来事とされています。

実はGとWとXは∀(ターンエー)が放映されたときに、これらはすべて宇宙世紀の出来事だった、とされています。
しかし、やはり各作品の世界観を重視するのであれば、別世界の出来事だったと考えた方がいいでしょう。

ガンダムの世界についての導入はここまで、以下実際に考察していきます。
(あと、記憶が怪しいので適宜ウィキペディアを参照していることをご了承ください)

○カテジナ・ルース(Vガンダム)
ガンダムで悪堕ちと言えば十中八九この人を挙げることでしょう。
ガンダム3大悪女の1人として称えられています。
彼女の悪行の数々は
(微グロ注意)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1417738
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1417892
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1433162
こちらを参照していただくとして、軽く紹介をば。

Vの戦いの構図はリガ・ミリティア(主人公側)VSザンスカール帝国ベスパとなります。

カテジナはウーイッグという町に住んでいたのですが、ベスパの奇襲を受けてリガ・ミリティアに身を寄せることになります。
そこで主人公ウッソと出会います。

とある出来事からベスパ士官のクロノクルに人質としてベスパに連れて行かれるのですが、なぜか彼の秘書官となり、いつの間にかMS(モビルスーツ)のパイロットになっており、彼に続いて戦場に出るようになります。
どうも彼女は一流のMS乗りの才能があるらしく、どんどん出世して行ったようです。
最後には専用MSを与えられて、ウッソと戦うことになるのですが、ウッソを倒すためには手段を選ばず、MSに乗っているウッソに向けて無防備の水着女性部隊を仕向けたり(ウッソが攻撃できないことを利用……したはずだった)、コックピットを両者開かせて、ウッソの元へ帰るふりをしながらウッソを至近距離でナイフで刺すなどの強行に走るようになりました。

戦争終結後は視力と記憶を失ってさ迷う悲しい姿が描写されています。

Vガンダム自体が「黒作品」と呼ばれるくらい暗い作品なのですが、その中でも一際異彩を放っていたのがこのカテジナさんです。

主人公サイドを正義、ザンスカール帝国を悪と捉えれば、クロノクルを媒介として悪に堕ちたカテジナさんは、間違いなく悪堕ちと言えるでしょう。
ただ、自らの意思で悪に堕ちたわけではなく、洗脳されたわけでもなく、いつの間にか堕ちていた、という意味では「悪堕ち」ではなく「離反」という表現が正しそうです。

○レコア・ロンド(Zガンダム)
カテジナさんをNo.1とすればレコアさんはNo.2ですね。
(ただし1位と2位の差が開きすぎ)

Zの戦いの構図はエゥーゴ(主人公側)VSティターンズです。

レコアは最初はエゥーゴの士官だったのですが、いつの間にかティターンズの士官であるシロッコに惹かれるようになり、そのままティターンズに堕ちることとなります。
ティターンズでも彼女の才能が評価され、最後はシロッコの副官(?)にまでなったようです。

ただ、彼女はカテジナさんみたいに完全な悪にはなりきれなかったようで……。
最後はエゥーゴのエマによって撃墜され戦死しました。

確かに、レコアさんも「悪堕ち」ではなく「離反」なんですね。
それも完全に離反できていないというか、この辺が人間のサガを表しているようで興味深いです。

○クェス・パラヤ(CCA=逆襲のシャア)
同じく離反キャラの代名詞。
13才だそうです。

CCAの戦いの構図は地球連邦軍ロンド・ベル隊(主人公側)VS第二次ネオ・ジオン軍です。

クェスはふとしたことがきっかけでアムロ・レイやハサウェイに出会います。
ハサウェイとは友達、アムロには恋のような感情が芽生えますが、当のアムロはチェーンといちゃいちゃしているのでこれに対し嫉妬を覚えます。

中立コロニーを視察中にアムロとシャアが偶然出会って取っ組み合いになるのですが、そこで“なぜかクェスがシャアについていく”という展開になったため、アムロやハサウェイの元から離反することになります。
(これは嫉妬という感情を抱いていたこと、シャアがそれを感じ取って言葉巧みに引き寄せた、などが理由として考えられます)

ネオ・ジオンに下ったクェスはそこでニュータイプの能力を見出され、αアジールという巨大なMA(モビルアーマー)に搭乗し、地球連邦軍やロンドベル隊と戦うことになります。
アムロとも対峙するのですが、その能力差に置いてけぼりをくらい、後からやってきたハサウェイといがみ合うことになります。
……が、その隙にチェーンの放った弾がコックピットを直撃し、αアジールは爆発、クェスは命を落とします。
(その後逆上したハサウェイによってチェーンも命を失うのですが……)

クェスに関しては、13才ということもあり、わがままな性格が表立ちます。
シャアに付いて行ったのも、この人の方が自分を理解してくれそう、という直感的な感情に過ぎませんし、戦場での彼女の行動は無邪気ゆえ、と言えます。
「無邪気さゆえの悪堕ち」と言っていいかもしれませんね。

○ニナ・パープルトン(0083)
主人公コウとライバルのガトー、そしてガンダムに三股を掛けていた事で悪名名高いガンダム3大悪女の1人です。

0083の戦いの構図は地球連邦軍アルビオン隊(主人公側)VSジオン残党軍デラーズフリート。
0083は前者のコウと後者のガトーの一騎打ちの作品、と言ってもいいでしょう。

ニナはどちらの所属というわけではなく、ガンダム試作機のシステムエンジニアとしてアルビオン隊にやってきます。
最初はガンダムが恋人だったため険悪な雰囲気でしたが、紆余曲折を経てニナとコウはいい関係になって行きます。

物語終盤、デラーズフリートの切り札:コロニー落としが開始されます。
ガトーはこのコロニーの最終調整を行いにコロニーの制御室に向かいますが、同じくやってきたコウに撃たれます。
で、“なぜかその後やってきたニナがコウに銃口を向けながら「さよなら」といってガトーと逃げていく”という展開になります。

これまでカテジナさんがなぜ堕ちたのか、とか、クェスがなぜ堕ちたのか、とか考えてきましたが、ニナさんの場合、“実はガトーの元カノでした”という完全な後付け設定により、コウを裏切ることになります。
さらにひどいのが、エピローグでニナはコウに向かって、まるでこれまで何もなかったかの様ににっこりと微笑みます。

……よく分からない悪堕ちキャラでした。

ニナさんの場合は、「離反」とは言いがたいし、「本性を表した」とも言いづらいです。
どちらかと言うと「脚本家によって手駒にされた存在」かも知れませんね。

次、「ガンダムの世界で悪堕ちに該当するキャラ②」の予定です。
今度は平成ガンダムが混じります。

それと、前から「カテジナさんは悪堕ちかどうか?」というのが気になっています。
私は悪堕ちだと思うのですが、やはり捉え方次第では悪堕ちではないのかも知れません。
皆さんの素直な意見をお聞きしたいです!
是非アンケートにご協力ください!

アンケートの結果はこの紹介記事の連載が終わるタイミングで公表したいと思います。

ガンダムにおける悪堕ちの考察-その1-」への2件のフィードバック

  1. 所長

    私の記憶だとクロノクルに洗脳や懐柔をされたような描写はなかったと思っているのですが
    クロノクルが惚れて自分の秘書にしことから、
    地位を得てしまった事で欲に溺れてしまったのかな?って思いました。
    動画の悪行の数々をみていると、カテジナの方はクロノクルにさほど恋愛感情を持っていないようにも見えますし
    彼を踏み台にして昇進し、さらなる地位を手に入れようと思ったのではないか?
    Vガンダムを倒せばそれだけで昇進できそうですしw
    なので、私は3番を選びます。

    返信
  2. kyousuke

    グリプス戦役ではティターンズがバンバンと強化人間を投入してますね……ある意味ジオンよりもエゲツですな。
    『機動戦士ガンダム エコール.デュ.シエル(ガンダムエース連載中)』でもヒロインの一人が強化人間にされる過程がありるので……。
    (丁度時代がグリプス戦役と同じです)

    返信

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