ゲームにおける悪堕ち紹介・第7回

今回は「THE KING OF FIGHTERS ’97」に関する悪堕ちキャラ紹介です。

(シナリオに関するネタバレを含みますので、ネタバレを許容できる方のみ先にお進みください)


タイトル:THE KING OF FIGHTERS ’97(ザ・キング・オブ・ファイターズ ’97)

キャラクター名:レオナ・ハイデルン

レオナ     →  ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ
kof97_leona1.jpg
      kof97_leona2.jpg

(画像はKOF’98UM Officialページより解像度を極端に落して転載)

THE KING OF FIGHTERS ’97(以下「’97」)よりレオナです。
属性は「覚醒・暴走」でしょうか。
格闘ゲーム界では有名なキャラなのですが、つまりそれは一般的に有名かどうかは怪しいキャラであると。
シチュエーション的にも皆様のご期待に沿えるものでないかもしれません。

まず、THE KING OF FIGHTERS(以下「KOF」)シリーズはその構成によって「オロチ編」「ネスツ編」「アッシュ編(現在進行中)」に分けられ、レオナは「オロチ編」でのキーパーソンの一人です。

オロチとは地球意思とも呼べる存在で、自然の摂理から離れた人間を滅ぼそうとしています(オロチ編での話)。
オロチに仕える者でオロチと同じく魂が転生する存在「八傑集」という人々が存在します。
その「八傑集」の一人、ガイデルの娘がレオナです。

(覚醒していれば)八傑集が純粋な(人類に対する)悪であるのに対し、レオナは混血種であるため、オロチとヒトとの間でせめぎあう存在となっています。

オロチの血を引くレオナは、幼い頃に、オロチ四天王の一人、ゲーニッツ(’96のラスボス)によってオロチの血の覚醒を促され、暴走し、自らの手で両親を葬ってしまうという悲劇を起こしてしまいます。
しかし、その事件の記憶は失っており、両親の死因は不明のまま、ガイデルの友人であったハイデルンに引き取られ、彼の養女となりました。

そして’97。
’96でゲーニッツに「あなたが両親を殺したのだ」と責められ、精神的に不安定(だったかどうかは推測の域を出ませんが)だった彼女の脳裏にゲーニッツが現れ、全ての記憶を取り戻すこととなった彼女は、再びオロチの血の覚醒を果たしてしまいます。
それが「ヤミノナカオロチノチニメザメルレオナ」(以下「暴走レオナ」)です。
特定の条件を満たすことで、上記のシナリオが挿入され、中ボスとして暴走レオナが乱入してきます。

覚醒(暴走)すると青い髪がピンク色に染まり、移動速度も上昇、まさしく“暴走”状態となります。
(ただし使える技はノーマルと同じです)


SNKが開発したゲームのキャラクターがオールスター形式に登場するKOFですが、レオナは’96で登場したKOFオリジナルのキャラクターです。
軍人であるハイデルンに鍛えられたとあって、任務に忠実でどこか無機質な感じがあるキャラクターで、同僚であるラルフとクラークは扱いに困っているようです。
’96で出たときは使っている技も被っているのでハイデルンの隠し子、とか何とか騒がれていましたが、上記のような悲しい過去を持つ人物だった、というのが’97で判明したわけです。

上に掲載した画像は’98UMという、’98をリメイクした作品のものですが、’98UMでは’97のようにシナリオに絡んでくることはなく、ゲストキャラクターとなっています。
暴走レオナが登場する作品は’97と’98UMの二つで、残りのシリーズでは’97でオロチの血を克服(制御)したということで、暴走することはなくなっています。
(まぁ、細かい事言えばネオジオポケットの「R-1」「R-2」にも出ますが……)

また、GB版の「熱闘!KOF’96」では、ラスボスのゲーニッツによってそのまま覚醒させられるというシチュエーションになっていますが、こちらは「LEONA’」というキャラで、暴走レオナとは別物です。
とはいえ、顔グラは清々しいほどに凶悪なフェイスとなっており、原作もこれぐらいのクオリティで堕ちてほしかったです。

ちなみに、レオナと同じ混血種である八神庵というキャラクターがいるのですが、暴走状態を「ツキノヨルオロチノチニクルフイオリ」と言い、こちらは暴走レオナとは違ってKOFすらも越えて様々な作品に登場しています。


実は、私は暴走レオナの乱入条件も知らないし、出現コマンドも知らなかったので、当時実際の筐体で使ったことはありません。
が、人のプレイを見ている感じでは暴走庵と同じく性能が凶悪で、対人戦のバランスを崩すような危険なキャラクターだということがよく分かりました。

とはいえ、ノーマルのレオナは魅力的な必殺技を持つ愛すべきキャラクターで、まんまVの字斬りである「Vスラッシャー」(これで決めると爽快感抜群)とか、まんまウ○トラセ○ンの「アイスラッシャー」など、格ゲーが不得意な私でも使ってみたいキャラクターでありました。

’97は’96以前に比べてシステム面で大きな変化があった作品です。
超必殺技が各キャラ2個以上になったのも大きいですが、アドヴァンスとエキストラモードの二択、MAX発動など、かなり現在の完成形に近づいた作品と言えます。

さすがに格ゲーは敷居が高いので本作はあまり強くオススメできませんが、いつかどこかでKOFに出会うことがありましたら暴走レオナのことを思い出してあげてください。


今回からゲームのデータ部分の説明は参考ページへのリンクとさせていただきました。
これは
・ベスト版やリメイク版など複数発売日、ハードが存在するゲームがあること
・ディベロッパーとパブリッシャーの違いを明確にすること
等の理由によります。特に後者はゲームに携わる者として信念といいますか、そんな感じです。

これまで誤解を招くような表記をして申し訳ありませんでした。
時間があれば過去の紹介記事も修正していきたいと思います。

P.S.
ちなみに今月の紹介は1人だったのでこんな中途半端な時期にまでずれ込んでしまいましたが、来月は2人を予定しております。

ゲームにおける悪堕ち紹介・第7回」への3件のフィードバック

  1. Mizuha

    これまた懐かしい…w
    うちは昔から格闘ゲームが好きでして、
    KOFシリーズもよくプレイしてましたw
    そう言えばこれも悪堕ちでしたね~w
    当時は「暴走」と言うのが一つのネタ扱いだったので、
    そこまで深く考えてはいませんでしたw
    ちなみに暴走すると自我も理性も無く完全な獣のようになります。
    (台詞も獣のように叫ぶだけ。庵も同じ。)
    攻撃力は高いのですが、
    スピードが異様に速いので使いこなすのが難しいキャラでした。
    でも使いこなせば強いのは事実です。
    普段は綾波のように(笑)感情がほとんど無いキャラですが、
    暴走すると凶暴な獣になると言う点ではなかなかギャップがあって、
    (悪堕ち的に)良いと思われます。
    GB版の熱闘!の方は未プレイだったのですがそんなシチュがあったとは…。
    とても興味を惹かれますねw
    それから97での暴走レオナの乱入条件ですが、
    特定のキャラクターをチームに入れてストーリーを進めるだけで会えます。
    (組み合わせも考えないといけませんが…。)
    うろ覚えですが確かラルフ・クラーク・庵だったような…?
    出現コマンドはキャラセレクト画面でスタートを押しながら上下上下上下+BD(同時押し)と言う物でしたが、
    入力の受付がなかなかシビアで非常に出しにくかったです…(^^;
    なお文中にもあるように以後のシリーズでは完全に制御出来るようになってますね。
    MAX版超必殺技で一時的に暴走出来るようになってますし。
    (技が終われば元に戻る。)
    期間限定の悪堕ちネタですねw
    長々と書いてしまい失礼しました;
    格闘ゲーム好きなのでつい色々書いてしまいました…(^^;)

    返信
  2. いなづまこと

    うわ、とても懐かしい…
    暴走2名は攻撃力、スピードがノーマルに比べて遥かに強化されていますが、防御力がゴミなので攻めると強く守りに弱い仕様になってました。
    ただ、葵花や琴月など押しが強くあまり守りを考慮しなくていい庵と違いレオナは必殺技の性能が低いので、守りが弱い暴走レオナは比較的与し易かった記憶が。
    ただ自分、KOFはゲームスピードの速さからネスツ編くらいからついていけなくなっちゃったんですよね。
    そのため、ギルティやメルブラなんかもとても対戦はムリです。
    豪血寺は全キャラクリアとかできたんですけれどねー

    返信
  3. マコト

    チームに庵がいれば暴走レオナ、いなければ暴走庵が中ボスに登場でしたね。
    ところで、’97はラスボスも「憑依」だった気がするのですが…。
    (’95の草薙パパは洗脳でしたが、ヒゲ中年なのでパスw)

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください